第3回抄読会

8月26日(火)第3回は、バージニア・ヘンダーソンのニード論についての抄読会を行いました。ヘンダーソンは、「健康問題ではなく“健康問題による人間の反応”に焦点を当てる」ことが看護であると述べており、人間の反応の中にあるニーズに気づくことが看護ではないかと話し合われました。また、看護師は患者の「皮膚の内側に入る」という比喩表現を通じて、患者の身になって対象理解をすることの難しさと観察・経験に基づくニーズの想像の必要性を感じました。皮膚という表現は、からだからの理解を示しているとも考えられました。一方で、皮膚の内側に入りながら理解することを他看護師に説明するのは難しいという発言もあり、対象者のことを知った気になるのではなく、知らないという立ち位置に戻れるかが重要であることが話し合われました。最後に「普通の感覚」は人それぞれ異なるため、患者の「普通」を尊重し、看護師が一方的に押しつけない姿勢の重要性が共有されました。