2026第二回抄読会「ナイチンゲール」

今回のテーマは「フローレンス・ナイチンゲール」で、「ナイチンゲール看護婦誓詞」とその解説文を参加者で読み合わせ、それぞれの職種や世代の視点から意見を交わしました。

読み合わせでは、この誓詞が実はナイチンゲール本人の言葉ではなく、1893年にアメリカの看護学校がヒポクラテスの誓いを手本に作成したものであるという歴史的背景が紹介されました。宗教的な表現が現代の感覚に合わなくなってきていることが、近年この誓詞があまり使われなくなった理由ではないかという指摘もありました。

参加者からは、戴帽式で誓詞を暗記させられた経験や、守秘義務の概念がすでに1893年の時点で明文化されていたことへの驚き、誓詞に見られる「害あるものを断つ」という文言と、薬の副作用や治療をめぐる現場での実体験(精神医療、自然出産、依存症病棟など)を結びつけた議論が交わされました。

さらに、現代の看護理論の多くがナイチンゲールの思想を細分化したものであること、ナイチンゲールが本来「どの母親でもできること」として看護を捉えていた点は、看護職に限らず対人援助職全体に通じる考え方だという意見も共有されました。ソーシャルワークの領域には、ナイチンゲールのような象徴的な人物が見えにくいという声も印象的でした。

次回は8月25日、ウィーデンバックをテーマに開催される予定です。